就職活動や大学の入試では、エントリーシート(ES)が必須となります。このESの中で「趣味・特技」は、応募者の個性や人間性を伝える大切な項目です。ただ単に趣味や特技を列挙しても、採用担当者の印象には残りにくいでしょう。そこで今回は、エントリーシートで目を引く趣味・特技の書き方と、効果的なアピール術を考えます。
趣味・特技で意識すべきポイント
まず、応募先の企業や学校がどのような人材を求めているのかを考え、自分の趣味・特技がそれにどう貢献できるかを考えることが大切です。ここでは、いくつかの具体的なポイントを挙げてみましょう。
具体性を持たせる: 単に「読書」「スポーツ」が趣味です、とだけ書くのではなく、どんなジャンルの本を読むのか、どのスポーツをしているのか、それを通じて何を学んだのかを書きましょう。具体的なエピソードを交えることで、あなた自身のユニークな視点を伝えることができます。
応募先の求める人物像を考慮する: 企業や学校の求める人物像にマッチするようにアピールしましょう。例えば、チームワークが重要視される職場なら、団体スポーツの経験や、その特技を通じて得たチームプレーヤーとしてのスキルを書いたりすると良いです。
成果や成長にフォーカスする: その趣味・特技をどのように磨いてきたか、その結果どんな成果を得たか、具体的にどのようなスキルや知識を身につけたかを伝えることが大切です。
趣味・特技の具体的な書き方
趣味や特技を魅力的に、かつ論理的に伝えるためには、その「目的・過程・結果」を構成に組み込むことが効果的です。それぞれの部分について考えてみましょう。
目的
趣味や特技を始めたきっかけや、続けている理由を説明してみましょう。例えば、「私は小説を読むことで、様々な時代や文化について深く理解することができ、それが人とのコミュニケーションを円滑にする助けとなっています」といった具合です。
過程
その趣味や特技を習得するために、どのような努力をしたのか説明しましょう。「フランス料理に興味を持ち、料理教室に通い始めました。1年間努力して、フルコースメニューを作れるようになりました」など具体的な過程を紹介すると、あなたの持続力や学習姿勢が伝わります。
結果
最後に、その趣味や特技でどのような成果を上げたのか、あるいはどんな成長を遂げたのかを述べます。同じく料理を例に取ると、「家族や友人を招いて、自分の料理で喜んでもらうのが更に楽しくなり、新しいレシピに挑戦しています」といった結果を示せば、持続性や他者貢献の姿勢が評価されるでしょう。
アピール力を高める構成方法
エントリーシートで趣味・特技を効果的にアピールするためには、内容と共に論理的な構成が重要です。以下のような構成で組み立てると、読みやすく引き込まれる内容になります。
- 導入 — 趣味や特技そのものを簡潔に紹介します。
- 背景・理由 — なぜそれを始めたのか、またはなぜ続けているのかを述べます。個人の信念や価値観が垣間見えると良いでしょう。
- 挑戦と戦略 — どのような挑戦を経験し、それに対してどのような戦略で対応したのかを描写することで、問題解決能力をアピールします。
- 結果と成長 — その中での結果や学び、どのように成長できたかを示すことで、自己成長の意欲を強調します。
趣味・特技のユニークなアピール術
最後に、趣味・特技をユニークにアピールするためのいくつかのアイディアを紹介します。
隠れた才能を披露する: 一見普通の趣味でも、意外な視点や方法で取り組んでいる場合、それを強調しましょう。新たな観点を持つことは、多くの場合で創造的な視野の広さを示します。
ストーリーテリングを活用する: シンプルな事実以上に、ストーリー仕立てであなたの情熱や過程を描写すると読み手の心に刺さりやすくなります。
データや成果を活用する: 例えば、ランニングが趣味の人は、完走したマラソン大会の回数や月間走行距離を数値として提示することで、説得力を増します。
活かせるスキルの言及: 趣味や特技を通じて身につけたスキルが、どのようにして応募するポジションに活かされるのかをクリアに示すと、説得力が増します。
結論
エントリーシートで趣味・特技を書き込む際には、ただのリストアップにとどまらず、その背景や過程、結果、そしてそれらを通じて学んだことや得たものを具体的に、かつわかりやすく伝えることが重要です。そして、ストーリーテリングの力を活用し、あなたの個性やユニークな視点を最大限に引き出すことで、人事担当者の心に残るエントリーシートを目指しましょう。
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